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伝送交換主任技術者

 

概要

 事業用電気通信設備の工事、維持及び運用に関する事項を監督するには、電気通信主任技術者資格者証の交付を受けた者のうちから選任する必要があります。電気通信主任技術者資格者になるには、一般財団法人日本データ通信協会の電気通信国家試験センターが実施する国家試験に合格後、総務省の総合通信局に資格者証を申請します。

 電気通信国家試験センター

電気通信主任技術者は次の区分があります。

  • 伝送交換主任技術者
  • 線路主任技術者

時期


試験は、7月と1月の年2回実施されています。

 第1回 7月
 第2回 1月

科目


 伝送交換主任技術者は3科目を受験します。試験範囲は、電気通信主任技術者スキル標準として策定されています。


  1. 電気通信システム
  2. 伝送交換設備及び設備管理
  3. 法規




学習


オーム社の最新版の問題集を使いました。問題集が過去問を解説しているため、公式の過去問は利用しませんでした。

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電気通信システム

オーム社の過去6年間11回分の問題集『電気通信システム 改訂3版』は購入しましたが、工事担任者資格者だったので使うことなく受験もしませんでした。

伝送交換設備及び設備管理

オーム社の過去6年間10回分の問題集『伝送交換設備及び設備管理 改訂3版』を1周し、直前に再度確認しました。スキル標準にあるように膨大な出題範囲であるがために、作題のし易さから新問が多数あります。設問の文章のスマートさから認識違いをする可能性があります。分野外の方は専門用語や技術を理解することに努め、専門の方は文章に慣れることが重要です。

法規

オーム社の過去5年間8回分問題集『法規 改訂4版』を1周し、直前に再度確認しました。本書だけで受験しましたが、本書に加えてさらに過去3年分以上を学習すると良いと思います。

過去4年間7回分の過去問を収録した全問題解答集『22~23年版 共通編』は購入しましたが、問題集と重複しており利用しませんでした。法規の平成30年第1回の1回分のみがこちらに収録されているので、これを進めることで得点率が多少上がる可能性があります。

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過去問を利用する場合、電気通信国家試験センターで過去4回分が公開されています。



対策


 電気通信国家試験センターの試験は独特なもので、技術的知見があっても問題形式に慣れることが必要です。計算問題を得点源とすることで合格の可能性を高くすることができます。多肢選択なので幸運に恵まれることがあると思いますが、過去問の学習だけでは基準に達するには難しい試験です。試験範囲の理論と技術をある程度理解しておく必要があります。理解している自身の専門分野であっても設問の仕方で間違えてしまうことがあり得ます。

 理論や技術を深めたい場合は、電気工学は電気学会、有線通信は電気通信協会、無線通信はAndrea Goldsmith、ネットワークはAndrew Stuart Tanenbaumの専門書があります。

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 今後は、組込み専用機からソフトウェア制御の汎用的なコンピュータによるサーバが加速して行き、電気通信でのコンピュータシステムとセキュリティの重要性は増していくことが考えられます。この分野では、コンピュータはRandal Bryant、セキュリティは電子情報通信学会の専門書があります。

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また、最新の技術が出題されることがありますので専門誌も目を通しておくことが対策になるでしょう。本資格者の利点は重要インフラを担う電気通信事業者やインターネット事業者に必要とされることです。


本ページは2023年の情報です。内容は予告なく更新されます。